正座の効用
日常で簡単に身体を整える方法として『正座』があります。
・・・読者の中には、正座をすることなど滅多に無い人もいらっしゃるでしょう。
だからたまに正座すると、しびれが切れたりなどの苦痛で、
ものの5分も保たないかもしれません。
しかし、正座は腹腰がすんなり決まり、落ち着くもっとも正しい座り方なのです。
とくに重心の低い日本人にとって最適な坐法です。
例えば「腰痛・ぎっくり腰」になった時、正座しか出来なくなります。
それ以外の座り方をすれば、すぐに「ビキッ」と痛みが走ります。
つまりもっとも身体が歪まない座り方なのです。
正座をすると腰が自然に伸びて、息が深くなります。
骨盤の歪みが修整されますから、女性でしたら生理痛・生理不順の予防・解消にもなります。
また、身体・健康の中心は腹なので、腰痛の予防だけでなく、生命力そのものがアップするのです。
さて、腰が伸びて息が深くなると食べ過ぎません。
したがって習慣になると、必ず痩せます!
日本人にこれだけ肥満・生活習慣病が増えたのも、栄養の摂り過ぎと運動不足、足腰の力が低下したからでしょう。
正座をすると腰が決まることで行動力、決断力、忍耐力もでてきます。
息が深くなることで頭もクリアーに、思考も明晰になります。
腰が決まっていない人間を「腰抜け」、
腹が決まってない人間を「腑抜け」、
・・・といいますが、古人は姿勢にその人の人品をみたのです。
僕が子どもの時、正座をすると足が短くなる、と正座が否定?されました。
確かに僕の足は長くはないですが、足の長さはほとんど遺伝決まり、正座は関係ありません。
むしろ正座をしない、あぐら、横座り、体育座りの弊害が大きいと思います。
人間の身体と心・意識は密接に関係しています。
形から入り、型を決めることで、精神・意識がしっかりと整うという面があるのです。
身心をすっきりさせたいなら、あれこれ考えず、つべこべ言わずまず型を決めて正座する。
そしてゆっくり息をする。
しばらくすると、身心の模様が変化するのを実感されるでしょう。